高校のころ、お前冷めてると言われた

当時、日本代表の本田圭介が世の中を賑わせていた。
私はワールドカップに興味がなかったけどニュースでダイジェストは流れていたので名前と顔は知っていて、肝が座っためちゃくちゃ上手い選手であるとは知っていた。
そして隣の隣のクラスに同姓同名の男子がいた。そいつの存在は知らなかった。
初めて存在を知ったのは男子トイレでたむろしているときに、友達Aが、そういや6組に本田圭介っているじゃん?同姓同名ってすごいよな!と言ってきた。へぇ、そうなんだと適当に返した気がする。トイレから出るとき丁度良く、その本人とすれ違った。Aが「今のだよ!見たことない?」というので、「たまに見る」と答えて教室に戻った。本田圭介と同姓同名ってすごいよなぁと繰り返すので、何がすごいの?と聞けば、「だって有名人と同じじゃん」と答えた。
きっと、確率的に同姓同名だけでもすごいのに、有名人と同じという条件が満たされる確率をすごい!と言っているのだろう。だから確率がすごいだけであって、さっきの彼自身はすごくない。
というようなことをやんわりと言ったら、お前冷めてると避難された。

大学のころ「芸能人とすれ違ったよ!すごくない?」など、そういうくだらない話をするバカがいた。あからさまに自慢するわけではないが自慢するように話すからバカに見える。
何がすごいのか聞くと、「だってすれ違ったんだよ?」と同じことを繰り返すからなおさらバカ。
私もこういう思考回路だから友達が減る。