弊社取締役のプレゼンがヘボかった

大学時代に単位合わせで履修した講義を思い出してしまうほど退屈な社内イベントだった。
売上を伸ばすためにマーケティング系講義が開かれた。脈絡なく開かれた。予告と出席者確認のメールは配信されていたのだが、開催に至る経緯も意義も何も説明は無かった。
前座でマイクを握った常務(専務だったかも)が言うには、うちってこういうマーケティングを勉強する機会ってなかったよね?という、まるで思い出したように説明した。
この時点でこの講義の意義は半分失われた。ちなみに出席者は社長以下の役員と営業系の社員で会場は一番大きい会議室。

講師として教壇に立った取締役はつい2、3日前に出た新書についてパワポを用いてプレゼンを始めたのだが、上場会社の経営陣とは思えないほど粗いプレゼンだった。多分、学生の方が上手い。
マーケティング本なんて腐るほど出回っているなかで、なぜその本を選定したかについての説明もなければ、プレゼン内容が本の説明なのか取締役の感想なのかが区別されていなかった。この点については質疑応答でいの一番に社長が質問していた。取締役曰く、私が良いと思ったところを抜き出したらしい。
欠伸を噛み殺しながら最後まで視聴してみたものの、この本を通してリスナーに何を伝えたいのかを明確に示されなかった。
私にとってこのプレゼンは、取締役の新書に対するメモを見せられただけのように感じた。
「他人に物事を伝えるときは相手側に立って言葉を考えましょう!」
「アウトプットするためにはひたすらインプットすることです!」と繰り返していた取締役だが、プレゼンから発信される情報があまりにも薄く、まず取締役自身がそれを実践してみてはどうですか?とコメントしたかった。案の定、質疑応答も噛み合わない。

弊社の実働は7時間半である。
月初めなので先月の売上集計やらでかなり忙しい期間である。これは大半の会社がそうだと思う。この状況下で、1時間半を講義に費やした。
この講義を通じて私は準備不足はとても怖いことだと感じました。

この程度でいいだろ。